
今年3月。「バレンタインデーとホワイトデーの間の時期だったので。バラの花言葉は愛。愛いっぱいにしたくて。左上には天人さんです」
参拝前に手や口を清める手水舎。最近、ここに色とりどりの花を浮かべる“花手水”がSNSなどで話題となり、人気を集めている。
JR長岡京駅からシャトルバスで20分。『竹取物語』のモデルともいわれる竹林を抜けた先に『柳谷観音 楊谷寺』はある。祀られているのは、眼の観音様。地元では“やなぎださん”と親しまれ、あじさいの名所としても知られる。実は、このお寺が花手水ブームの火つけ役!
■’17年、あじさいから
花手水は始まった
「ウチには龍手水、花手水、琴手水、苔手水という4つの手水舎があるんです」
とは、執事の日下恵さん。
「最初は、(手水舎の)花手水のあるお庭に新たにお花を植えようとしたんですが、京都府指定名所なので“江戸時代の景観を残さないといけない”と府からのOKが出なかったんです。ちょうどそのころ、誕生日にフラワーボックスをいただいて。“お花がぎゅっと詰まってるの、めっちゃかわいいな”と、お手水にお花を入れることを思いついたんです」
’17年6月、あじさいを浮かべてみたのが花手水の始まり。
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