2020年10月4日 13:00
『出前館』を年商60億円に成長させた女性会長、ワンオペ育児で奔走した“倍速”半生

出前館会長・中村利江さん撮影/渡邉智裕
長引くコロナ禍で、お店の料理を配達代行する「フードデリバリー」の勢いが止まらない。そのサービスにいち早く目をつけ、業界のトップランナーになったのが出前館・会長の中村利江さん。女子大生起業家、若き営業のエース、ワンオペ育児をこなす母親……、さまざまな体験と奮闘を重ね、「箱入り娘」はスーパーウーマンになった。「世のため、人のためになる仕事がしたい」夢をかなえたくて──。
■モットーは「お客様と加盟店第一」
新型コロナウイルスの感染拡大による自粛から、フードデリバリーが脚光を浴びている。街角でウーバーイーツ、 メニューなどのバイクや自転車を見ない日はないほど。なかでも、最大シェアを誇るのが出前館だ。
かつては自前の宅配網を持つお店だけを取り扱っていたが、2017年から始めた「シェアリングデリバリー(R)」が大ヒット。地域の配達拠点から、多種多様なお店の食べ物を配達代行するサービスで「自宅にいながらにして、おいしいものを食べたい」というニーズをとらえた。
その仕掛け人が出前館・代表取締役会長の中村利江さん(55)。猛暑まっただ中の8月11日、岡山県で新たに展開されたシェアリングデリバリー(R)
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