2020年11月1日 21:00
槇原敬之の曲はなぜ心に刺さるのか、専門家の解説とファン700人が選んだ名曲
槇原さんの曲って、心の中にまで迫ってくる感じなんですよ」
読者からは「まるで自分のことを歌っているかのよう」という意見が多いことも特徴。「“僕”と“君”という主語が使われているから自分を重ねやすい」と坂本ちゃんがいうように、心の中に入り込んでくるマッキーの歌詞に魅了される人が後を絶たない。
「マフラー、コンビニ、地下鉄の改札など、具体的な小道具を入れることでどういう歌になるかが、彼の中で“技”としてできあがっている。
『ANSWER』の冒頭、“地下鉄の改札で急に咳が出て”というフレーズは、その歌の背景や主人公の状態などを想像させますし、その世界観に一気に引き込まれる。絶妙なメロディー、情景描写、そして心理描写のディテール。突出した才能だと思います」(田家氏)
具体的なフレーズをちりばめるからこそ、映画のワンシーンのように状況が浮かび上がる。「槇原さんの曲って頭に入ってきすぎて“ながら”で聴けないの!」と坂本ちゃんが笑うように、自分を投影しやすく楽曲に没入してしまう魅力を越えた魔力がある。
「ベストソングを選ぶとしたら?」そう坂本ちゃんに聞くと、
「もう全部ですよ~(笑)。でも、思い入れの強い曲を挙げるとしたら、『電波少年的東大一直線』で受験勉強をしていたときに、よく聴いていた『遠く遠く』。
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