2020年12月9日 11:00
福山雅治、デビュー30周年!“アーティストの原点”となった亡き父を語る

福山雅治撮影/廣瀬靖士
今年デビュー30周年を迎えた福山雅治が、6年8か月ぶりにオリジナルアルバムをリリース。タイトル『AKIRA』は17歳のときに亡くした父親の名前だ。その理由とは、父への思い、初めて明かした胸中――。
■父の闘病生活が表現欲求の原点
「“AKIRA”という名前のアルバムを出せたらいいなという構想自体は、3~4年くらい前からあったんです。“AKIRA”ってアルファベットで書くと、僕のなかでは匿名性があるんですよね。世界的に有名なアニメもありますし、抽象的で記号っぽいというか。それで“AKIRA”というタイトルはアルバム作品としてもありだなと思っていました」
その温めてきたタイトルを今回のアルバムにつけたきっかけは、自身の年齢が父親の他界した年齢に近づいてきたことが大きかったという。「自分のソングライティングや何かを表現したいという原点のひとつには、17歳のころに見た父親の闘病生活の1年にあった」と、振り返る。
「父親はがんで1年間、闘病していました。当時は今のように緩和ケアでがんとともに生きるQOL(クオリティー・オブ・ライフ)なんていう考え方は、ほぼなかったんじゃないかな。
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