くらし情報『岩井志麻子が考える“依存症の怖さ”「私も誰かを『クズ』と叩く側に回るかも」』

2021年1月31日 20:30

岩井志麻子が考える“依存症の怖さ”「私も誰かを『クズ』と叩く側に回るかも」

『週刊女性』2021年2月9日号では、依存症の実態について特集している。患者やその家族など当事者の告白、専門医の解説などとともに、人間の心に巣くう欲望の闇を描いてきた作家の岩井志麻子さんにも寄稿してもらった。

岩井志麻子が考える“依存症の怖さ”「私も誰かを『クズ』と叩く側に回るかも」
岩井志麻子
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今回、依存症のカウンセラーをしている田中紀子さん(※記事下参照)に会って初めて、自分が依存症というものに大いなる誤解、思い込み、先入観を持っていたのを知った。

まずなんといっても、依存症になるのは「目先の快楽に弱い人」だと思い込んでいた。

自分を禁欲的で高潔に生きている人だなんて夢にも思わないが、健康を損ねるほど飲んだり、逮捕や失職の危険を承知でクスリをやったり、借金まみれになってギャンブルする人たちを、「刹那(せつな)の快楽に溺れる人」と見ていた。ところが明確に田中さんは、

「違います。依存症の人は快楽を求めているのではなく、自身の痛みや苦しみから逃げ
たいのです。快楽に溺れているのではなく、苦痛を緩和しているのです」

と答えてくれ、目から鱗(うろこ)が落ちるというのか、ひざを打ってしまった。そこに至る経緯を知り、想像をめぐらせてみれば、安易に彼らを「弱い人」

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