くらし情報『震災で妻を失って10年、夢中で恋していたあのころ、そして夢に出てきた妻へのキス』

2021年3月6日 13:00

震災で妻を失って10年、夢中で恋していたあのころ、そして夢に出てきた妻へのキス

“あれ、津波で死んだんだよな”と聞いても笑う。久しぶりだったから、ほっぺたにキスしたもん。そしたらね、唇に肌感覚があって、あ~津波は夢だったんだ。いがった~と思って。でも、ハッと目を覚ましたら仮設住宅の白い天井で、震災前のわが家の天井ではなかった」

この年になって、こんな話をするのは恥ずかしいけれど、とまた照れた。

引っ越す前に暮らしていた仮設住宅や高台への避難路、火葬場などを積極的に案内してくれた。それは市議としての使命というより、被災地の住民として伝えずにはいられないようだった。

墓前で何を語りかけたのか。

「陸前高田には星になった人がたくさんいる。いつそっちの世界に行くかわからないけど、行ったときには胸を張って会えるようにするから、と」

◎取材・文/渡辺高嗣(フリージャーナリスト)

〈PROFILE〉法曹界の専門紙『法律新聞』記者を経て、夕刊紙『内外タイムス』報道部で事件、政治、行政、流行などを取材。2010年2月より『週刊女性』で社会分野担当記者として取材・執筆する

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
instagram
instagram
twitter
twitter
YouTube
YouTube
上へ戻る

Copyright © 1997-2022 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.