くらし情報『樋口一葉の“奇跡の14か月”を振り返って感じた「彼女は5000円札にいるべきじゃない」』

2021年4月22日 21:30

樋口一葉の“奇跡の14か月”を振り返って感じた「彼女は5000円札にいるべきじゃない」

なんとか一発逆転を願った一葉だったが、現実はそううまくはいかなかった。

■遊郭・吉原での生活が活動の原動力に

このころの一葉の筆致は、桃水の影響をもろに受けている。というのも2人は「友だち以上恋人未満」のような、甘酸っぱい関係だった。しかし、当時は結婚を前提にしていない男女が仲良しだと「下品じゃない?」と白い目で見られる時代だ。

だから2人のスキャンダルも萩の舎で「ちょっとちょっと、あんた桃水と付き合ってんの?」と同門から問いただされることになる。それで一葉は、桃水との師弟関係を嫌々、断ってしまう。ラブストーリーとしてほろ苦いが、一葉にとって発表の場を失ったこともダメージになる。

そこで、姉弟子の三宅花圃に「書かせてくれるところ、ないですか」と相談。三宅は「よっしゃ、姉ちゃんに任せときな」と、文芸雑誌『都之花』を紹介した。一葉は1901年、20歳で小説『うもれ木』を書き上げ、初めて原稿料の11円75銭を受け取る。ひと月、7円で暮らしていた樋口家にとっては大金だった。一葉はこのあとに三宅から雑誌『文学界』にも誘われ、21歳で『雪の日』を書く。しかし、まだ継続的に執筆料が入るわけではなく、樋口家は質屋で物を売ることで、なんとか生計を立てていた。

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