
コロナ禍で自宅が「汚部屋」「ゴミ屋敷」化するケースが増えているという
「昨年の緊急事態宣言明けあたりから、片づけの依頼が引きも切らず。休む暇がありません」と話すのは、整理収納アドバイザーの西原三葉さん。
西原さんは発達障害のひとつADHD(注意欠陥・多動性障害)の当事者。長年、片づけられずに悩んできたが、認知行動療法を受けて改善、現在は片づけのプロとしてさまざまな家庭を訪問している。クライアントはADHDか、その傾向がある(ADHDタイプ)主婦からの依頼がほとんどだという。
■家事の呪縛に苦しむ女性
「私自身もそうですが、特性として整理整頓や、段取り作業を苦手とする人が多い。特に家事はマルチタスク(同時作業)なので、要領よくこなせないと苦しんでいる主婦の方が多いんです。でもそれは自身の女性としてのある意味“恥部”だから、友人にもなかなか相談できません。同居する家族の冷たい視線や心ない言葉に長年耐え続けている人もいます」
特にコロナ禍となって家族が家にいる時間が増え、主婦の家事、育児にまつわる作業量は格段に増えた。「妻、主婦、母なんだからやって当たり前、できて当然」。昭和に育った女性たちには、まわりからのそんな呪縛も多い。
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