くらし情報『「わしがなんとかしてやる」自殺の名所で720人を救った“命の番人”が受け止める心の叫び』

2021年6月26日 13:00

「わしがなんとかしてやる」自殺の名所で720人を救った“命の番人”が受け止める心の叫び

「わしがなんとかしてやる」自殺の名所で720人を救った“命の番人”が受け止める心の叫び
NPO法人『心に響く文集・編集局』理事長茂幸雄さん 撮影/齋藤周造
日本有数の景勝地で、命を絶とうとしている人々に声をかけ続けて17年。ひたすら話を聞き、徹底して寄り添う茂幸雄さんは、自身の活動を「自殺防止ではなく人命救助」と言い切ってはばからない。生きていく勇気を取り戻すには、自殺を止めるだけでは足りないから。本当は助けてほしい──、そう切望する心の叫びを知っているから。

■自殺の名所「東尋坊」

「ここがいちばんの飛び込み場所です」

平然とそう語る案内人に指さされた方向は、ゴツゴツとした岩肌がV字形に開けていた。そこから先は、ほとんど垂直に切り立った岸壁が両側に連なり、日本海へ向かって延びている。

ここは海抜25メートル。ビルの高さでいうと7〜8階に相当する。両腕を伸ばし、筆者は一眼レフを落とさないよう気をつけながら撮影した。真下の海面に恐る恐る目をやると、黄色いサンダルが海草に乗って揺れているのが小さく見え、打ち寄せられる波音が聞こえてきた。

「そこから飛び込むんです。若い人は脚力があるから海に落ちて助かることもありますが、高齢者は手前の岩に激突してしまいます」

と案内人に言われ、その場面を想像すると、足がすくむような思いにとらわれた。

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