勇一郎受刑者の母親と妹も検察側の証人として出廷し、「心愛さんを返してほしい」と涙ながらに証言していた。あの法廷で加害者に対してそのような感情が湧くとは想像もできなかった。
滅多に会えない人々との接触は、芸能人と会う感覚にも近いのだという。プリズングルーピーの中には、犯罪者との交流の様子を自身のブログやSNSで発信したり、マスコミに情報提供している人々もいる。犯罪者との繋がりをアピールすることで、注目を集める目的もあるようだ。いずれにしても、プリズングルーピーといった無責任な人々が、更生の支え手になりえるとは思えない。
メディアの取材もグルーピーと紙一重のところがある。重大事件の加害者のなかには、有名番組の担当者が面会に来たと自慢したり、手紙に「メディア出演歴」としてこれまで受けた取材の多さをアピールするなど、明らかに立場を勘違いしていると思われる人々もいる。
座間市で9人を殺害した白石隆浩死刑囚は、取材面会に訪れるマスコミに対して金銭を要求していたと報道されていた。
秋葉原連続殺傷事件の加藤智大死刑囚は、事件直前のSNSで「ワイドショー独占」とつぶやき、つい先日起きた小田急線内の無差別刺傷事件で逮捕された対馬悠介容疑者も、確保前に「有名になると思うんで、握手しておきますか」
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