
雪美さん(仮名)が起こした「1円」訴訟。8月31日に判決が出る
「先生が授業中、私のこめかみと、おでこを、つっつくような感じで触れてきました。私は怖かったので、何も言えませんでした」
中学3年生の雪美さん(仮名、15)=東京都千代田区=は、小学校5年時の担任教諭から受けた行為がセクハラだと感じた。それに加え、同級生からは担任から「ひいき」されていると見えたようで、いじめにもあった。
それから雪美さんはうつ状態になり、自殺未遂をし不登校になったため、’19年に学校設置者の千代田区と担任の教諭と校長に対し、損害賠償を求めた裁判を起こした(判決は8月31日に出る予定)。損害額は「お金の問題じゃない」とし「1円」。当初、弁護士はつけず本人訴訟だったが、途中から弁護士をつけて闘うこととなった。
裁判を起こした心境について、雪美さんはこう話す。
「弁護士なしで裁判をしたのは、勇気があったわけじゃないんです。どうしても、責任追求をしたいという気持ちが強かったんです。途中で何度もやめようと思ったことがありました。それでも続けたのは、事実を認めて、謝罪をしてほしかったんです。(裁判では)自分が言いたいことは言えたと思います。
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