「袋入りのせん切りキャベツは使い勝手がよく、1回で食べきれるジャストな量が魅力ですが、落とし穴もあります」
そう話すのは、フードコーディネーターの吉野愛さん。
「袋入りカット野菜は、雑菌繁殖を防ぐために水分をとばしているので、実はやや乾燥ぎみな状態。未開封だからと放置していると、野菜の切り口からどんどん乾燥が進んでしまいます。もちろん封を開けてから放置するのもNG。酸化して黒ずんできてしまうのでやめましょう」(吉野さん、以下同)
せっかく出費やフードロスを減らすため、袋入りのカット野菜を買ってきても、捨てることになってしまったら本末転倒。そんなとき、しおれかけた野菜を新鮮なシャキシャキ食感に生き返らせる裏ワザがある。
それが「50度洗い」。実際にやったことがなくても、名前は聞いたことがあるという人は多いはず。
「熱湯と常温の水を半量ずつ混ぜて50度にし、そこにせん切りキャベツを入れて20~30秒ほど洗います。そのあと冷水で仕上げ洗いをすると、シャキッと元気な状態に。みずみずしく、歯ごたえがよくなりますよ」
■水洗いでは落とし切れていなかった、雑菌や“虫”も除去
野菜は冷たい水で洗うのが常識だと思っていたが、なぜ50度洗いで“しなしなキャベツ”が蘇るのか?
「50度洗いをすると、湯の温度によって植物の表面にある気孔が開き、細胞に水分が吸収されるので、みずみずしさが復活するんです」
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