ひどい場合は、性行為に嫌悪感、恐怖心を持ってしまうことも。マスターベーションすら、悪いことと考えてしまう子もいます」(高橋さん、以下同)
親が性に否定的なことで、もうひとつ問題となるのが、身体のことを親に相談できなくなってしまうこと。
「相談したくても、親に嫌な顔をされる、あるいはどう話していいかわからない状態になり、逆に親に隠すようになってしまう可能性があります。親に話せず、SNSで相談してくる子もたくさんいます。なかには、『生理が始まったけど親に言えない』という子さえいます」
■愛とは切り分ける必要がある
だからといって、性に肯定的ならOK、というわけでもないのが、難しいところ。
「例えば、セックスを『愛し合う2人がする行為よ』と伝えるのは、一見正しいようで誤解を与えることも。なぜなら、愛がなくてもセックスをする現実があるからです。
そこに“愛”を持ってきてしまうと、極端な例でいえば『愛していないセックスなら子どもはできないよね』と思ってしまう子もいるかもしれません。愛とは切り分けて性教育をする必要があります」
■喜ぶことでも隠すことでもない
性教育というと、伝える親のほうも身構えてしまいがち。
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