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医療が進歩するなか、いまだに特効薬がないのが認知症だ。その一方で、認知症にならないための予防法は研究が進んでいる。認知症予備群である「MCI」と呼ばれる段階であれば、認知症を予防できる可能性があることがわかってきたのだ。
■認知症予備群なら脳の若返りは可能
MCIとは「軽度認知障害」とも呼ばれ、簡単にいえば認知症になる一歩手前の状態のこと。認知症になると生活介助が必要になってくるのに対し、MCIは認知機能が低下しはじめているが、日常生活を送る分には大きな支障はない。
MCIに詳しい認知症専門医の朝田隆先生は「MCIの段階で気づき、そこで対策できるかが認知症を予防できるかどうかの分かれ目」だという。
「MCIの段階なら、26%の人が認知機能を改善できたというデータがあります。適切な予防策を行えばさらに改善率が高まることも、国内外の研究で明らかになっています」(朝田先生、以下同)
つまり、薬による治療に限界がある現在、MCIを見逃さず、早期発見・対策を心がけることが、最も効果的な認知症予防法といえるのだ。
■「行動の変化」をセルフチェック
認知症予防の第1のポイントは、MCIをいかに早期に発見するかだ。
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