私は収穫を手伝うくらいですが、収穫したらなるべく早く新鮮なうちに食べきるようにします」
季節のものをその季節に収穫して食べる、という人間の自然な行為を通して、自然のありがたみや、“もったいない精神”が芽生えたという。
1度に大量に採れる野菜や果物を最後までおいしく食べきる秘訣はあるのだろうか。
「うちの母は料理が大得意なので、2人でどんどん調理してその日のごはんにしたり、加工食や保存食にしたりします。
冬は中庭が冷蔵庫代わりになるので、今の季節は白菜や大根は1度干してから漬物やキムチにして長く楽しんでいます」
■母のレシピを受け継ぐ
好きが高じて調理師免許まで取ってしまったという財前さんの母。膨大なレシピはすべて彼女の頭の中にある。
いま、財前さんはそのレシピを習得しながら、ひとつひとつ手書きで書き残している。レパートリーはすでに80を超えた。ここで彼女がよく人におすすめするレシピを紹介する。
「果物をたくさんいただいたら、瓶に氷砂糖と一緒に入れるんです。自然にジュースができて長持ちします。さらに、果実を取り出して加熱するとジャムにもなるので、ムダがありません。この時期はミカンをもらうことが多いので、皮をむいて氷砂糖と一緒に漬けています」
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