
支持率は上々だが、新型コロナ“第6波”対応、党内の熾烈な鞘当てなど難問山積な岸田文雄総理
2022年の政治の展望はどうなるのでしょうか。それを占う際、7月10日投開票が見込まれる参議院議員選挙は外せません。
総理がいつでも解散できる衆議院は任期4年のため、2025年までに好きなところで選挙をすれば良い。参議院は今年の選挙が終われば、次は3年後の2025年。
つまり、岸田文雄総理にとっては、今年の参議院選で勝てば、国政選挙を気にせず政策に専念できる“黄金の3年”を手中にできるのです。
勝った場合は、岸田政権の安定化は目に見えています。負けた場合、とりわけ新型コロナへの対応の失敗で議席が激減したとなると、責任論から総裁選が不可避となるでしょう。先にも述べたように国政選挙はしばらくないため、自民党にとっては「総選挙で勝てるか」をあまり意識せずに総理を選ぶことができます。
その際、さながら「明治の元勲」のように存在感を強めるのは、総理を計8年約8か月務め、先ごろ自民党の最大派閥である「清和政策研究会」会長となった安倍晋三氏、安倍政権を支えてきた、第二派閥「志公会」の会長であり、かつ総理経験者でもある麻生太郎氏でしょう。
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