くらし情報『“福島差別”に甲状腺がんの発覚、ローマ教皇に訴えたいじめ「終わらない原発事故」に向き合う子どもたち』

2022年3月11日 05:00

“福島差別”に甲状腺がんの発覚、ローマ教皇に訴えたいじめ「終わらない原発事故」に向き合う子どもたち

目次

・9歳の願いは「天国に行きたい」
・ローマ教皇への手紙
・被害を訴えると「加害者」に
・甲状腺がんを打ち明けなかった理由
・県外避難で生じた罪悪感
・死ねないのなら、生きる方法を探そう
“福島差別”に甲状腺がんの発覚、ローマ教皇に訴えたいじめ「終わらない原発事故」に向き合う子どもたち
原発事故後、福島県いわき市から東京へ避難した鴨下全生さん。11年たち、現在は大学生に撮影/齋藤周造
東日本大震災と福島第一原発事故の発生から間もなく11年がたつ。当たり前だった光景や生活は一変し、いまだ日常を取り戻せない住民も少なくない。とりわけ原発事故に翻弄され続けてきた子どもたちは、この11年、何を思い、どう生き延びてきたのか。未曽有の事故は何をもたらしたのか―。大人になった3人の体験や言葉を通して、今、考える。

9歳の願いは「天国に行きたい」

「よかった、(取材時に息子は)これからの話なんてしたんですね。数年前のあの子は、そんなことは考えることもできなかったから」

前を歩く鴨下全生(まつき)さん(19)を見ながら、母・美和さんはそう言った。原発事故後、都内に避難をした全生さんは、避難先でいじめに遭い、過酷な少年時代を過ごしていた。

空き地のツクシを佃煮にして食べたり、かるがもの子どもの迷子を助けたりするような自然豊かな暮らしが一変したのは、2011年3月11日。東京電力・福島第一原子力発電所の事故が打ち砕いた。

当時、福島県いわき市に住んでいた全生さんは8歳。母と習い事に出かけようとしていたところで地震が発生した。

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