そこを通過してこそエリートになれる。育児をしている人や子どもが欲しいと思っている女性には、とうてい無理な話です。働く人にも家庭生活はあるということが考えられていません。これは公務員だけでなく、民間にも通じる問題だと思います」
女性が不利になる政治のカラクリ
2018年に公務員を辞め、政治の世界に身を投じた。国会議員となった現在は地元・大阪と東京を往復する。子育てと政治活動を両立させるには、1人では難しい。
「国会会期中は東京に張りついているので、平日は子どもに会えません。子育ては旦那に任せている状態。ただ、私は恵まれていて、実家の母が週1回、子どもにごはんを食べさせに来てくれたり、旦那が結婚前から家事をやっていたので立候補できました」
政治活動を始めてからは、通勤ラッシュの時間帯に沿道で街頭演説に立てるよう、早朝、子どもが起きる前に家を出る生活になった。「街頭演説のときは、旦那に“(子どもを)起こしてな、学校行かせてな”と伝えてから家を出るんです。でも、実は学校に行っていなかった、ということもありましたね」
国会議員などの候補者にとって、顔と名前を売ることは死活問題だ。
「コロナ前には“とにかく飲み会に行け” “集会に行ってこい”と、よくアドバイスをされました。
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