なんとなくなし崩し的に所属が決まっているというケースはよく聞きます」
ノルマの面で舟橋弁護士が受けた相談から一例を紹介すると、“月60時間配信しなければ罰金”というもの。計算上、毎日2時間必ずというノルマは重いのではないだろうか。
社会人ではない若年層もお金を稼ぎたいという欲求はあるだろう。そこで気軽に始められるライバーというのはかなり魅力的。しかし事務所側の“大人”とのやり取りが、LINEやSNSとなれば、なかなか親も目が届かない。
そしてライブ配信をするという行為は、少なからず承認欲求もあるだろう。その気持ちに付け込むように事務所は甘い言葉でスカウトをする。
「スカウトされて、きちんと契約内容を吟味する人もいれば、スカウトされて嬉しいと飛びついてしまう子もいる。事務所が出す条件に盲目的に返事をしてしまって、“所属”となってしまう。配信収入の一部が事務所に入りますから、ライバーさんを抱えれば抱えるほど、事務所にとっては美味しい。
多くのライバーを抱え、頑張っている事務所ももちろんありますが、十分にマネジメントができていない事務所も多い。下請け的な事務所に仕事を丸投げしているところもあります。
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