原作にはない、病に侵される父子の放浪の姿、さらには映像化に伴うBGM(ピアノの旋律)効果など、映画版『砂の器』に心を打たれた人は多数。また、ドラマ版7作品については、読者の中でも“好きな砂の器”が分かれる模様。
「中居くんを俳優としてはじめて認識した」(40代女性)といった声が挙がるように、原作でも重要人物である天才ピアニスト・和賀英良を主役においた中居正広版『砂の器』(TBS系)も、アンケートでは人気を集めた。
市原悦子が評したビートたけしの演技
「私が手がけた『砂の器』は、玉木宏さんを主演に置きました。彼は、映画版では主演の丹波哲郎さんを慕う部下の刑事、森田健作さんが演じたポジションでした」
部下の視点から『砂の器』を描いた竹山版のように、作り手によって見せ方が変わるのも、『砂の器』の面白いところ。また、竹山さんはこんな裏話を明かす。
「実は、脚本が完成した際、橋本忍さんから「見せてほしい」という連絡があった。橋本先生としても、『砂の器』は自分の聖域のような作品だったんでしょう。父子の描写など、かぶっていないか確認したかったようです」
続く2位は、「情死に見せかけた殺人計画だったことが時刻表などのトリックを通して解明するところ」
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