(鈴木さん)
以降、鉄道や高速道路など全国の交通網が整備され、飛行機という新たな交通手段が一般化していくなかで、名物のおみやげ化がさらに進み、また新たなおみやげも創られていく――。
もはや“地域の顔”といっても過言ではないほど、世の中に知られたおみやげたち。その知られざる歴史、意外なエピソードを紹介。
■北海道・石屋製菓「白い恋人」
’76年、発売開始。当初は北海道限定販売だったため、出張や旅行のおみやげとして不動の人気を得た。パッケージには当時の社長がスイスの山並みのようだと感激した北海道の名峰・利尻山が描かれている。
■宮城県・菓匠三全「萩の月」
’79年、発売開始。仙台空港発着便の機内菓子として有名に。
松任谷由実がラジオで萩の月を絶賛してブレークしたという逸話もある。常温で日持ちするよう脱酸素剤を利用したのは萩の月が業界の草分け。
■山梨県・桔梗屋「桔梗信玄餅」
’68年、発売開始。お盆の時期に仏前へ安倍川餅を供える山梨県の習慣から発想。NHK大河ドラマ『天と地と』や映画『風林火山』の空前の武田信玄ブームにより、山梨県への観光客が急増。