2018年9月20日 16:00
会社員と自営業者で天国と地獄「年収82万円の壁」が生まれる
に引き下げることが検討されているのです」
さらに年収130万円を超えると、勤務先の被保険者数に関係なく、夫の扶養を外れ、なんらかの公的年金に加入しなければならない。
「従業員数の要件の撤廃の話も出ています。これらの改正によって、厚生年金加入者は最大200万人も増えると予想されています」
仮に新制度が適用された場合、打撃を受けるのは、夫が会社員でパートをしている女性だ。
「夫の扶養家族として、年金や健保にほぼ0円で加入できていた人でも、年収82万円を超えると、保険料を支払わなければならない。年収82万円の場合、保険料は月に換算して厚生年金6,300円、健保3,900円。計1万200円も手取りが減ってしまうのです。現行の制度で手取り82万円の人が、同じ手取りを維持するには、額面で96万円を稼がなければなりません」
一方で、夫が自営業の主婦には恩恵がある。
「自営業の夫がいて、パートをしている妻は、国民年金に加入していることが多い。
その場合、月の保険料は国民年金が1万6,340円、国民健康保険が約5,000円、合計2万1,000円ほど払っています。これが新制度では、年収82万円を超えると、国民年金と国保が厚生年金と健保に切り替わり、負担額が1万200円と半減するのです。