2018年10月13日 11:00
新人賞総なめアイドル桑田靖子 「ライブの世界」に生きる今
翌年渡米し、ボイストレーニングに励んだ。’90年には本名の「咲恵子」や「Sea」名義で再出発し、アニメソングやコーラス業にも挑戦したが……。
「事務所の大きな傘を抜け出たばかりでしょ。とにかく独立独歩で、自分探しの日々でした。不安や焦りもあったし、ストレスなのかな、30代目前で声が出なくなってしまったんです。ライブもドタキャンしてしまったようなんですが、じつは、このときの記憶がなくて……」
そこから自信も目標も失い、歌うことを完全にあきらめた。
「十数年くらい?地元の福岡に戻った時期もあるし、もう人前で歌うことはないと思っていました。それが、震災前から偶然の再会が重なって。
今の事務所のボスに遭遇したり、『また歌いたいでしょ』と誘ってくれる人が現れたり。きっとまだ遅くない!と、ステージに上がることを決めたんです」
かつてのボーイッシュなショートカットから一転。女らしくなったね、と言われることも。
「恩師に復帰のご挨拶に行ったとき、ラフすぎる姿を指摘されたことから、今のスタイルになりました。よし!と思いたって、次に会うとき変身して行ったら“正解”をもらえたんですよ(笑)」