くらし情報『『いだてん』作曲・大友良英が語る「東京五輪で幼稚園の僕は…」』

2019年1月27日 16:00

『いだてん』作曲・大友良英が語る「東京五輪で幼稚園の僕は…」

共通の文化がない人同士をつなぐ、多様な音楽を意識しました」

サンバの打楽器や三味線など和洋の音が混ざり合う。

「つなぐということでは、主人公だけでなく、背後にいる大勢の名もない市井の人々の気持ちを代弁するものに、音楽はするべきだということにも気付いたんです。『オリンピック?それより食うのに精いっぱいだよ』という人たちですね。また、改めてスポーツについて考えるなかで、現代はスポーツでも音楽でも何でもが先鋭的になって、社会全体が“アスリート化”しているように感じました。技術を突き詰めすぎて、たとえるなら、掘り続けた穴が深くなって、周囲が見えなくなっている。基本は分断状態になりますから、それをつなぐ音楽を作っていきたいという気持ちも出てきました」

とはいえ音楽は、決して万能ではないとも。

「音楽が平和といわれますが、とんでもない。軍歌がいい例で、国威発揚の劇薬にもなるわけです。
スポーツも似てるなと思って。だって、スポーツなのに国を背負ったりするでしょう。実際に過去にはオリンピックも利用されたこともある。このドラマでは、第1話からその矛盾もしっかり描かれているのがいい。今の段階では明るい印象のドラマですが、それだけでは終わりません。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.