2019年5月18日 16:00
「日本の介護は世界一!」学びに来る外国人技能実習生たち
家族は猛反対。でも彼女には日本の介護理念や技術は将来、中国や故郷・内モンゴルでも絶対、必要とされるものだとの確信があった。
最初はショックな出来事や苦労の連続だった。フロアに点々と落ちていた認知症利用者の便を、誰にも相談できず、たった1人で片づけた。しばらく食事が喉を通らなかったという。
日本語は普通に操れたが、介護の専門用語はまったくわからなかった。スマホをそばにおいて、検索しながら会議に臨んだ。当時、同法人に外国人は1人だけ。
彼女のために専門用語を解説するなどの配慮はなかった。
そういった経験が、法人の運営を任される立場になったいま、生きている。
「いま、技能実習生のために、研修資料は中国語版や英語版を用意しています。また、文字だけだとわかりにくいので、イラストや写真も添えるようにしています」
そのほか実習生の初出勤前日には交流会を開くなど、日本人スタッフとのコミュニケーションが円滑になるような工夫も重ねている。
張さんも馬さんたちのその会に出席した。張さんはいう。
「そこで、こちらの法人の理事長が、とても印象的なことを話してくれました。『頑張れば国籍にかかわらず、誰もがリーダーになれる』と。