2019年6月7日 06:00
義母の介護で離婚…女性弁護士の母が明かす“苦渋の決断”
と長年の別居を理由に、離婚を主張。
「私は義母には誠心誠意尽くしたつもりでしたから、なぜなのか?と信じられない思いでした」
ふじ江さんは悔しさをにじませるが、未緒さんはこう分析する。
「母の『私なりに尽くした』というのは独りよがりなんです。『お父さんはどうしてほしいの?』と尋ねたことは一度もありません。母は自分がしたいことをしているだけで、相手がしてほしいことではないということ。そんな行き違いも離婚の原因かもしれません」
両親の係争を長年見つめてきた未緒さんは、一時は母親に同情し、父親に反発し、疎遠にもなった。しかし同じ弁護士として活動するうちに父親の気持ちも理解できるようになったという。
「父のような完璧主義者は、求める水準も高い。
母はそういう要求に応えられる人ではない。母は家事全般があまり好きではないから介護には不向きです。どちらかというと仕事をしているほうが生き生きしている。そういう人は介護を担っても自分が犠牲になっているという意識がどこかにあり、うまくいきません」
ふじ江さんは自虐的にこうつぶやく。
「ずっとどん底ですよ。もう一度人生をやり直したいの」
しかし、未緒さんはこう励ます。