くらし情報『無実の“虐待疑惑”で勝手に後見人を――当事者語る行政の闇』

2019年6月20日 06:00

無実の“虐待疑惑”で勝手に後見人を――当事者語る行政の闇

(浩子さん)

浩子さんによれば、静江さんがケガをしたとき、浩子さんはすぐに病院に連れて行ったという。

「私が本当に虐待していたなら虐待を隠すために病院やデイサービスには連れて行かないはずです」

静江さんも、私の取材にはっきりと、こう話していた。

「娘が私を虐待したことは一切ありません。私は、自宅で娘と暮らすのが一番の幸せなのです」

高齢者の多くは、住み慣れた家でずっと暮らしたいと思っている。浩子さんは、そんな思いに寄り添っていただけだ。

ところが地域包括支援センターの職員やケアマネは「在宅介護は大変で、続けるのは危険だ」と言い続け、家族や本人の同意なしに施設に連れ去った。市職員ら周囲の独善的な思い込みが、やがて行政による不当な介入と人権侵害につながっていったようなのだ。

なお、事件当時、静江さんの夫の隆さん(81・仮名)は通院の関係で、愛知県岡崎市に住む長女の田口康子さん(53・仮名)夫婦宅で暮らしていた。


ありもしない虐待を理由に静江さんを連れ去られた夫の隆さんと康子さんは、浩子さんともども「虐待の事実はない」と強く否定し、静江さんを自宅に戻すよう申し入れたが、桑名市は無視し、驚くべき行動に出た。

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