2019年7月19日 06:00
菅田将暉 デビュー10年で変化「同世代俳優とバチバチだった」
(撮影:荒木勇人)
「僕には彼ほど偏愛できるものはないですね。ひとつのことを突き詰められるってうらやましい。自分もそうなれたらいいけど、わりと飽き性なので“浅く広く”がモットーです」
映画『アルキメデスの大戦』(7月26日公開)で演じた天才数学者・櫂直(かい・ただし)について、そう振り返る菅田将暉(26)。
「もし僕が急に“俳優を辞める”って言い出したら、没頭できるものがほかに見つかったってことじゃないですか」と笑うが、彼が俳優以外の道に進む姿は、正直なところ想像できない。
菅田が、映画『あゝ、荒野前篇』で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞に輝いたのは昨年のこと。藤原竜也(37)や大泉洋(46)といった、居並ぶ人気俳優たちを抑えての受賞だった。
「それはもう、うれしかったですよ。でもびっくりもしました。
あの場で僕を選ぶのは、大きな賭けだったんじゃないかと思う。作品としても扱いやすいものじゃなかったはずなのに」
実際、ほかにノミネートされていたのは『探偵はBARにいる3』や『8年越しの花嫁奇跡の実話』といった全年齢作品ばかり。そのなかで『あゝ、荒野前篇』は、前後篇に分かれているうえに上映規模は30館弱。