くらし情報『アレルギー発症を識者が示唆「ゲノム編集」安全審査ない可能性』

2019年8月28日 11:00

アレルギー発症を識者が示唆「ゲノム編集」安全審査ない可能性

自然に起こる突然変異や今までの雄と雌を掛け合わせて行う品種改良の方法とも見分けはつきにくいです。そのため、とても“自然”に見え、これを理由に安全だろうという意見も多くあります」(石井さん)

だが、特定の遺伝子を切断する酵素の設計にミスがあれば、思わぬ変異が生じる可能性もある。

「オフターゲット変異という現象で、狙っていた標的とはまったく別の遺伝子に、変異が起こることです。これにより異常なタンパク質ができ、それが人によってはアレルギーを引き起こす物質になってしまうなど、食の安全性に関わる問題になりうる。なので、現状でゲノム編集食品に“有害”というエビデンスがなくても、流通させ、多くの人の口に入る前に、国が安全性を審査し、データを積み重ねて、もっと慎重に進めるべき。私自身、この技術を否定しませんが、現段階で『安全ですか』と聞かれれば『そうとは言い切れません』としか答えられない。ところが、昨年6月に閣議決定された『統合イノベーション戦略』により、ゲノム編集食品の規制のあり方が検討された結果、ゲノム編集食品は日本では届け出制となりそうです。つまり、国は情報を管理はするが、責任は事業者が持つというスタイル。

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