2019年11月15日 06:00
会社員の年下妻「夫の“基礎年金のみの繰り下げ”が得な理由」
「無理に年金の受給を繰り下げて、生活に困窮してしまっても、意味はありません。また、妻が年下の専業主婦などの場合、夫が20年以上厚生年金に加入しているなどの条件を満たせば、年間およそ39万円の加給年金 が、妻が65歳になるまでの間、夫の年金に加算されます。しかし、厚生年金を受給していることが条件なので、受給を繰り下げると、その間の加給年金はもらえません。人によって、寿命や加入している年金の種類、夫婦の年齢差も異なりますし、繰り下げることが、必ず得とは言い切れないのです」
それでは、さまざまな夫婦のケースから、“賢いもらい方”を考えてみよう。
【1】会社員の夫と同年齢妻
サラリーマン家庭の場合、夫が完全リタイアする65歳から受給を開始するのが基本だ。
「いまは企業に再雇用が義務付けられていますし、60歳からの5年間は働くことは大前提です。収入がある間は繰り上げる必要はないですよね」
65歳以降も、家計に余裕がありそうなら、年金の繰り下げを検討してもいいかもしれない。
「じつは、どの年金を繰り下げるかは選ぶことができる。
夫の厚生年金のみを繰り下げたり、妻の基礎年金のみを繰り下げたり。