2019年11月15日 06:00
会社員の年下妻「夫の“基礎年金のみの繰り下げ”が得な理由」
ちなみに、加給年金をもらわずに夫の厚生年金と基礎年金の両方を70歳まで繰り下げた場合、受給総額が夫の基礎年金のみを繰り下げた場合を超えるのは、夫が86歳、妻が81歳の時点だ。
だが、「平成30年簡易生命表」(厚生労働省)によると、65歳男性は平均84.7歳までしか生きられない。夫が65〜70歳の間は無年金になるうえ、夫は平均よりも長生きしなければならない。
【3】会社員と姉さん女房
妻が年上の場合は、妻が65歳を迎えた時点で、夫は現役世代か、再雇用で働いていることになる。
「夫が働いている間は、妻は年金をもらわなくても生活が成り立つ可能性が高い。であれば、受給を繰り下げて、老後に備えるという選択をすることもできます」
仮に妻が5年受給を繰り下げた場合、81歳時点で“得”することになる。
【4】自営業の夫婦
満額の基礎年金は、65歳受給開始で月額約6万5,000円。夫婦でも13万円ほどにすぎない。
「定年のない自営業者の場合は、できる限り働き、可能な限り繰り下げることが大事です」
70歳まで繰り下げれば、基礎年金額は月額9万2,300円に。夫婦ともに繰り下げれば、18万4,600円。