2020年1月27日 06:00
モトーラ世理奈 震災から9年“風の電話”題材映画の主演に
撮影の後は毎日スタッフと語り合ったそう。「一人だと寂しくなっちゃう(笑)」という、人懐っこい一面が垣間見えた。
諏訪監督は、現場で台本を使わず、俳優の即興芝居を引き出す。
「監督は『その場所に行ってみないとわからないし、そこで人に会ってみないとわからないじゃん』と。今回のやり方が自分にはすごく合っていて、自然にハルに入ることができたし、むしろ生き生きと演じられた気がします」
埼玉で、クルド人の同世代女性と話すシーンでは、素の自分が話している瞬間もあったそうだ。
「『ハルちゃんは何が好き?』と聞かれて、猫が好きって答えたら、『私、動物嫌いなんだよね』と言われて。どうしよう、話続けられないって、ちょっとドキッとしましたが、面白かったです(笑)」
最後に、ハルと共に旅をしたモトーラは何を感じたのだろうか。
「震災のときは小学6年生で、私にとっては遠くのことだと思っていました。
あれから9年。私は21歳まで、自分のなかでいろんなことが起こってあっという間だったけど、大槌に行ったら同じ時間が流れていたとは思えないぐらい何も変わっていないのがショックで。東京にいると気づかないけど、知らなきゃいけなかったんだと思いました」
「女性自身」2020年2月4日号 掲載
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