2020年1月30日 15:50
ヨーロッパではスーパーの棚に!健康にも環境にも良い昆虫食
でも、蓋を開けてみれば驚くほどの反響で、たくさんの方が注文してくださっています。こちらの想像以上に、昆虫食への関心が高いことがわかりました」
いま、世界的に、食材としての昆虫に注目が集まっている。
昨秋、あの無印良品を展開する良品計画からも、衝撃の発表があった。それは、’20年春から新商品として「コオロギせんべい」を販売するというもの。「量産されたコオロギをパウダー状にして、せんべいに練りこみ商品化」するという。
なにゆえ、いま昆虫食なの?
「きっかけは’13年に国連の食糧農業機関(FAO)が公表した報告書です」
こう教えてくれたのは、食用昆虫科学研究会の副理事長で、『昆虫を食べる!』(洋泉社)という著書もある水野壮さん。
10年後に世界の人口が90億人近くに達するといわれるなか、そこで生じるであろう食糧問題の解決策の1つとして、同報告書では、昆虫を食用としたり家畜の飼料にしたりすることを推奨している。水野さんはさらに、こう続ける。
「従来、その高い栄養価は知られるところでしたが、このレポートで注目されたのが環境負荷の観点からの昆虫の有用性です。たとえば同量のタンパク質を生産する場合、牛など従来の家畜に比べ、温室効果ガスの排出量や必要な飼料量など、多くの面で昆虫は環境負荷が非常に少ないと報告されています」