くらし情報『佐藤浩市語る父との最後の散歩…晩年にあった親子関係の変化』

2020年3月20日 06:00

佐藤浩市語る父との最後の散歩…晩年にあった親子関係の変化

まあ、可愛がっていましたね。すでに70代の彼から見れば、遅い孫でしたし」

子を持って、初めてわかったこともある。

「役者稼業が3代続いて、僕は親父の気持ちもわかるし、息子の気持ちもわかる立場。現場で父親の名前を出されるのも不服だろうし、たとえば、僕が息子の共演者となる役者に『よろしく頼む』などと言うのも困るし、振り返れば、僕もすごく嫌だった」

一見コワモテの印象もある佐藤さん。実は、「心配性で臆病なところは、自分も父親も似てるかも」と語るのだった。話題を三國さんの“怪優”伝説に移そう。定番の一つ、34歳で老人役を演じるために、麻酔なしで歯を10本抜いたエピソードだ。

「後日談があって、役者はその時はいいけど、撮影が終了した途端、深い後悔が始まるもの。
彼は本屋世間では言いませんでしたが、僕には『あんなことするもんじゃない』と愚痴ってましたね(笑)」

そうした役作りにまつわる会話や共演そのものを、もっとしておくべきだったという後悔は、やはり気持ちのどこかに澱のように残っている、と言う。「『美味しんぼ』の前にも、もっと若くて激しい親父と共演したかったとは、いまだに思いますね。ですが、その後悔が、自分が役者として前に進むときの後押しになっているのも本当なんです。

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