くらし情報『羽田新ルートは機長も怖がる急降下、試験飛行では着陸断念も』

2020年4月3日 06:00

羽田新ルートは機長も怖がる急降下、試験飛行では着陸断念も

では、なぜそんな危険な急角度の着陸方式に変更されたのか。国土交通省は次のように説明する。

「住民説明会などで、騒音対策についてさまざまなご意見が多く寄せられました。そこで降下角度を3.0から3.45度にすることによって、地上との距離をより確保し、騒音を軽減することにしました。圧迫感を少しでも軽減できるように高度を上げる方策を取り入れたのです」(首都圏空港課)

国交省は、あくまでも“騒音対策”のためだと言うが、杉江さんは変更した理由は別にあると語る。

「米軍の横田空域(※)です。A滑走路の一部が横田空域にかかっているんです。昨年1月、日米当局が、横田空域を使うことに合意したのですが、米国から通過高度を3,800フィート(約1,150メートル)以上という制限を付けられた可能性がある。
これはある大手航空会社の内部資料を入手してわかりました。着陸体勢に入る最終降下地点は中野駅付近ですが、その付近までは高度を下げられない。その最終降下地点とA滑走路の端っこを結ぶと3.45度に。その角度で降下せざるをえなくなったのです」
横田空域にかからないC滑走路の降下角度まで、リスクが高い3.45度に引き上げた理由も、「国交省は“騒音対策”と言った以上、地元住民への騒音軽減の公平性の観点から、ついでに引き上げた」

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