2020年6月8日 06:00
井浦新語るおこもり生活 子どもと遊ぶ何気ない時間が幸せ
「特別養子縁組制度のことは、この作品に出会うまで深くは知らなかったのですが、実際に養子を迎えたお父さんやお母さんに会うと、“わが子”のことを語る姿が、本当にキラキラしていたんです」
そう語るのは、井浦新(45)。最新の出演映画『朝が来る』(近日公開)は、朝斗と名付けた男の子を養子に迎えた夫婦と、生みの母親とをめぐる物語。井浦は朝斗の育ての親となる夫婦の夫、栗原清和を演じている。
「撮影前、妻を演じた永作博美さんと一緒に、実際に養子を迎えたご家族とお会いしました。僕が演じる清和は無精子症で子どもを授かることができないのですが、そのご家族と話した時間が役と向き合ううえで貴重な経験になりました」
栗原夫妻と朝斗の生みの親を名乗るひかりとの対面は、緊迫感みなぎる場面だ。河瀬直美監督の徹底したこだわりで、ひかりを演じた蒔田彩珠とは撮影以外で顔を合わせることはいっさいなかったという。
「河瀬組では、カメラが回っていないときも俳優は役のまま生活する。1ミリでも芝居をしたら止められます。
僕と永作さんが朝斗と『今日のお昼ごはん何にする?』とかふだんどおりに過ごしていると、ひかりが『子どもを返して』と訪ねてくる。