2020年6月8日 11:00
コロナDV被害者に救いの手 女性支援の医師が病院を駆け込み寺に
「子どもの学校が休みで、ついつい叱ってしまうんです」「夫がテレワークで、ずっと家にいるとぶつかってばかり。“コロナ離婚”なんて言われてるけど、うちも危ないかも……」
新型コロナの感染拡大で、7都府県に緊急事態宣言が発令されてから8日目の4月15日。オンライン会議システムZoomを使って開催された「女性のこころと身体のオンライン相談室」では、参加者から、このような悩みが吐露された。
その中に、参加者の話に耳を傾けつつ、こうエールを送る女性がいた。 「私もひとりの生活者であり、ひとりの女性です。昔は、子どもや夫に大声で怒鳴ったこともあったのよ。いま思えばなつかしい。私でよければ、なんでも相談にのります」
東京の銀座と新宿で、「女性ライフクリニック」を開業する産婦人科医で医学博士の対馬ルリ子さん(62)だ。
婦人科、乳腺科、内科、皮膚科などを備え、女性の心と体をトータルに診ている。
対馬さんは、4月8日から銀座のクリニックを開放。コロナ禍で、DV被害などを受ける女性たちの駆け込み寺として機能させてきた。
「UN Womenという国連組織が、《自宅待機で、女性や女児に対するDVという“陰のパンデミック”が起こるリスクが高まっている》と声明を発表したんです。