くらし情報『女性支援医療の第一人者・対馬ルリ子 直面した“女だから”の壁』

2020年6月8日 11:00

女性支援医療の第一人者・対馬ルリ子 直面した“女だから”の壁

当時から、望まない妊娠をして、中絶を強いられる女友達が身近にいましたから、腹が立って。『セックスも妊娠も中絶も、私たちがいま直面していることなんです!』って、教授に抗議したら、渋々、引き受けてくれて。結果は、大盛況。打ち上げでは、その教授が、『僕が間違っていました』と謝ってくれたんですよ」

時代は、男女雇用機会均等法が施行される前の80年代前半。男性優位な医師の世界で、女性が認められるのは容易ではなかった。

「女性を助けられる産婦人科医になろうと思いました。しかしどこのドクターも、『悪いこと言わないから女の子は眼科か皮膚科になって、やさしいダンナさんを見つけたほうがいいよ』と言うんです。産婦人科は、24時間体制だし、手術や当直も多くて体力が要るから、と。
女性は産婦人科の研修に入れてもらえないんですか、と聞いたら、うちは無理だ、とあちこち断られて。東大病院だけは、『そろそろ女性を入れようかと思っている』という感じだったんです」
対馬さんは、26歳で東京大学医学部産婦人科に入局。男性医師と同じ仕事をテキパキとこなし、実力をつけていき、44歳で「ウィミンズ・ウェルネス銀座クリニック」(現・女性ライフクリニック銀座)

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