くらし情報『コロナ集団感染乗り越えた老人ホーム明かす「1人で30人をケア」』

2020年6月10日 06:00

コロナ集団感染乗り越えた老人ホーム明かす「1人で30人をケア」

3フロアに117床ある北砂ホーム。2階には経過観察が必要な症状の軽いPCR陽性者に入居してもらい、3階を休棟にして、陰性者は4階に入居することになった。同じグループに所属する他施設から職員を派遣してもらったが……。

「それでも、人員はギリギリ。一時は、日中は約30人の入居者を3人の介護士で、夜はたった1人でケアしないといけませんでした。それも、防護服とマスク、ゴーグル着用の完全防備姿で。まるでサウナスーツを着て介護するような過酷な状況だったんです」

経過観察中の入居者の呼吸状態が、悪化するケースもあった。

「多いときで1日3人。
ホームから系列の病院に救急搬送するのですが、消防署から『よほど重篤でない限り、救急車を使わないでくれ』と。感染者を一般搬送したら、消毒に6〜7時間かかるので、その間、使えなくなるからという理由でした」

北砂ホームの感染者は、5月14日時点で合計51人(特養40人、ショートステイ4人、職員7人)。ほとんどが初期に出た患者で、感染拡大は最小限に抑えられた。

「母体グループが大きかったのは助かった」と白石さんは振り返る。北砂ホームとあそか病院が所属するのは伯鳳会グループ。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.