2020年6月16日 11:00
京大・藤井教授「コロナ対策“58兆円真水”すら張り子の虎の懸念」
などが該当する。
さらに、第2次補正予算では、「持続化給付金」の対象拡大のほか、最大600万円を支給する「家賃支援給付金」なども追加。
その結果、真水部分は合計“約58兆円”と、過去の災害時などと比べても、最大のものになった。とはいえ、GDPの1割ほどで、安倍首相が言うGDP4割にはほど遠い……。
京都大学大学院の藤井教授は「その真水でさえ“張り子の虎”になる可能性がある」と指摘する。
「たとえば第2次補正予算の“真水”は約32兆円と言っていますが、約12兆円分の『企業への資金繰り支援』は実質、融資であるため真水とは言えません。必ずしも返済が強要されない“劣後ローン”を使えば真水として機能しますが、適切に運用されるかは未知数です。約10兆円分計上された、使い道を決めていない“予備費”も、柔軟な判断にもとづいて支出されれば真水になりますが、財務省には『使い切るな』という声も根強い。
現時点で真水になると確定している部分はわずか。予算執行が適切に行われているかどうか、しっかり見守り続けることが重要です」
国民に届けられるはずの給付金が、“なか抜き”されているのではないかという疑念が噴出している。