くらし情報『元会員・上野千鶴子さん「日本学術会議の原動力は“使命感”です」』

2020年10月21日 11:00

元会員・上野千鶴子さん「日本学術会議の原動力は“使命感”です」

われわれは政府の望む通りの結論を出すとは限りませんから」

今回の問題が報じられて以降、政権に近い“有識者”や与党議員は、日本学術会議のことを「学者の利権団体」「ここで働くと年金を貰える」と喧伝してきたが、実態は大きく異なる。

「日本学術会議の会員は委員会に出席すると、手当が出ます。会長で28,800円、副会長で26,400円、部長級で22,300円、一般の会員で19,600円となっています。これは1日あたりの金額で、たとえ1日に複数の会議に出席したとしても増額されることはありません」(日本学術会議の事務局の担当者)

手当が発生するのは、事務局が承認した「委員会」に出席した場合のみで、会員が自主的に集った研究会や、提言作成のために行う調査や研究などに対しては、手当が発生することはない。

「私が会員のとき、日本学術会議から支払われる手当は会議に出席した月に限り2万円以下でした。交通費は実費支給されますが、予算不足から辞退を求められることもありました。提言を作成する仕事は、ほとんどボランティアと言っていい」

現在も予算はひっ迫していて、手当や交通費の辞退を求められるという状況は続いているという。

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