2020年10月23日 06:00
“780円〜”のはずが70万円請求も「レスキュー詐欺」の手口
すぐにでも直してもらいたい一心で、鈴木さんは料金説明を受けなかったようだ。
「吸引ポンプで試しても詰まりは解消できなかったそうで、『便器を外さないといけない』と言われたので同意しました。それから1時間弱ほど作業していましたが、配水管の奥で詰まっているようだから『大がかりな工事が必要』と言われ、そのとき初めて工事が50万円かかると言われたのです。『え〜、高いですね』と口にしたら、薬品を使うなど作業が困難だからと言われて……」
修理代の適正価格を知らなかった鈴木さん。“困難な工事”という業者の言葉を信じたのと、トイレに行けない母のために早く解消したい気持ちもあって、納得してしまったという。
「しかも、それまでの1時間弱の工事費は別料金だと言われ、全部で70万円になると。手元に大金がないと言うと、『現金払いだと割引になるから下ろしてきてください』と言われたので、銀行のATMまで走ったのです」
廊下に薬品を10個以上も並べて始まった“大がかりな工事”は小一時間ほどで終わった。「母の介護もあり、すべての工事を見ていたわけではありません。
作業は何時間もかかると覚悟していたので拍子抜けでしたが、トイレが使えるようになったことで安心したんです。