くらし情報『公的年金“守り方”の正解「繰上げ受給」はデメリット大きく』

2020年11月18日 11:00

公的年金“守り方”の正解「繰上げ受給」はデメリット大きく

公的年金制度は、20歳以上60歳未満のすべての人が加入する国民年金と、会社員や公務員が加入する厚生年金の2階建て構造になっている。国民年金に10年以上加入していれば老齢基礎年金を受給でき、さらに厚生年金の加入期間がある場合は、上乗せして老齢厚生年金を受給できる。

「国民年金の保険料を40年間欠かさずに納付した場合、年間で受け取れる老齢基礎年金は約78万円。ですが、受給の開始時期をずらすと、この金額は増減します」

公的年金の受給は原則65歳からだが、希望すれば、60〜70歳の任意の時期に受給を開始できる。

「ただし、65歳以前の繰上げ受給はデメリットが大きくおすすめできません。受給を1カ月早めるごとに、65歳の受給額に対して0.5%ずつ減額されていくのです。たとえば、60歳で受給を始めると、5年(60カ月)前倒しになるので、60カ月×0.5%=30%の減額です。老齢基礎年金についてみた場合、65歳からの受給額を年額70万円とすると、49万円まで減る計算に。
長く生きると、生涯の総受給額が少なくなる可能性があり、しかも、一度繰り上げを決定すると取り消しはできません」

いつごろ総受給額が逆転するかは年金加入歴などによって異なるが、一般的には繰上げ受給開始から16年8カ月〜9カ月後が損益分岐点といわれる。

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