2020年12月2日 11:00
退職は65歳の前か後か1カ月で約70万円もの差がつく
届け出の時期がずれるだけで数十万円もの差が生じる制度もありますので、事前に知っておきましょう」(小泉さん・以下同)
数ある制度、助成金のなかから、“60歳以上”のもらえるお金を教えてもらった。
【働く】
65歳以降、年金を繰り下げして増やし、その間働きたいと思っている人も多い。その際、年金制度だけでなく「雇用保険」の制度を知っておくといいと小泉さんは言う。
「ちょうど65歳の誕生日を迎えた日に退職をする人を見かけます。再雇用制度で働き続けるとき、65歳以降に退職をするか、64歳11カ月で退職するか、その選択肢によって受け取るお金が違ってきます。64歳11カ月で退職すると、雇用保険の『失業給付』の支給になりますが、65歳以降に退職すると『高年齢求職者給付金』が支給されることになります」
たとえば、基本日額が7,150円で、失業給付と高年齢求職者給付金がどれだけ違ってくるのか計算してみよう。
自己都合の退職で、20年以上勤務した人の支給日数が150日(上限。日数は条件によって異なる)の場合、65歳の誕生日の2日前までに退職した人は、総額107万2,250円の給付が受けられる。
これに対して65歳以降に退職してしまうと支給日数は50日分(給付は1回のみ)