くらし情報『コロナと戦う当事者が提言「病床ひっ迫防ぐ転院ルール整備を」』

2021年1月28日 06:00

コロナと戦う当事者が提言「病床ひっ迫防ぐ転院ルール整備を」

しかし、河北理事長はこう指摘する。

「コロナ患者を受け入れるには、(1)救急を引き受けている、(2)急性期一般病棟を有する、(3)ICU(集中治療室)などの高度医療が可能、という3点が必須になります。病床数が300床以上の規模の病院でなければ難しいでしょう。すでに、そうした病院は民間病院を含めて、ほとんどがコロナ患者を受け入れているはずです」

病床数が300以上の病院は、公的や民間を問わず、8,300施設のうちの17.6%だけだ(厚生労働省「令和元(2019)年医療施設(動態)調査・病院報告の概況」より)。

河北総合病院(分院も含む)は全407床を有する大規模病院だが、うち101床をコロナ対応のために割り当てた。

「しかし、実際に受け入れられる人数は43人(1月21日現在)で、常に『満床』の状態です。感染拡大防止のため『4人部屋は1人で使う』とか、職員配置上の問題で数が制限されるのですが、それでもかなり多いほうです」
病床数が1,200床を超える東京大学医学部附属病院でも、コロナ患者の受け入れ可能人数は40人程度にすぎないという。

行政は「患者受け入れ率が低い」と、まるで民間病院に“怠慢”のレッテルでも貼り、自分たちの責任を転嫁しようとしているように見える。

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