2021年2月16日 17:00
還暦&コロナで決断!息子と離れて田舎移住(JINSEIのスパイス!第107回)
70代は重症化する確率が高いですし、重症化してしまうと命に関わる危険もあるからです。逆に、娘さんのほうが心配していたのではないかと思います。彼女には彼女の人生があり、仕事もあるのですから、東京に一人残ることは何も悲しいことではないように思います。
実は、僕ももうすぐ、パリを離れます。コロナに振り回されて生きていくのが嫌になったのです。息子は来年の1月で18歳になります。ここフランスで、18歳は成人。大学生になったら、一人で暮らすことも彼は視野に入れています。
そこで僕らは膝を突き合わせて、話し合いました。
「パパも60歳を過ぎたし、コロナにおびえてここで生きていくのは残りの人生を考えるともううんざりなんだよ。だから、田舎に小さなアパルトマンを買って、来年から、パリとの二重生活になるけど、いいかな?」
息子は「いいんじゃない。パパの人生なんだから、それがいいよ」と応援してくれました。
僕と息子の年齢差は45歳も離れているので、考え方も、生きる速度も、人間関係も、未来も、コロナに対する恐怖心も、まったく異なります。離婚後から今日まで、僕は息子に全ての知恵と経験を授けてきました。だから、あの子はもう自力で生きていけるでしょう。