2021年3月18日 11:00
生涯1億円以上の差を生む!意外と理解していないお金の知識
(前田さん・以下同)
■「お金の話=難しい」と思い込まないで
それを裏付けるデータがある。18〜79歳、2万5,000人を対象にした「金融リテラシー調査」の年金に関する質問だ。「加入している公的年金の種類」は6割以上が知っているが、そのほか「年金の支給開始年齢」などの問いには半数以上の人が「知らない」と答えている。
年金に関するニュースなどで不安を抱きつつも、自分に関わるお金のことを意外と把握していないのだ。
「よく『お金の話は難しい』と言われますが、そんなことはありません。とにかく、興味を持つことが大切。興味があれば、知識や情報はどんどん入ってきます」
前田さんが、お金の常識を試すときによく用いるのが次の問いかけだという。
《3,000万円の住宅ローンを35年間で返済するとき、金利1%と2%とでは、総返済額はいくら違うでしょう?》
この設問で、「1%」をどう捉えているかがポイントなのだという。
「答えは約600万円。金利が1%違うだけで、総返済額はそれだけの差がつくのです。でも、答えよりも最初の印象が大切です。聞いた瞬間に『1%の違いは大きい』と感じた人は、金融感覚というか、お金のリテラシーがある程度身についているといえるでしょう。