2021年4月6日 17:00
「帰る家があること」がたどり着いた小さな幸せ(JINSEIのスパイス!最終回)
今日は息子の部屋を掃除していたら、息子が幼かったころにいつも抱いて寝ていたくまのぬいぐるみが床に転がっていました。掃除機を止めて、久しぶりにそのくまちゃんと語り合いました。シングルファザーの苦悩をよくこのくまちゃんに相談したものです。それもいま思い出すと、幸せな瞬間でした。失ったもの、壊してしまったもの、欠けた思い出……。でも、それらを振り返ることができる、いまのこの瞬間も、また幸せの一部だったりするからです。
いまいちばん僕が幸せを感じるのは「家に帰ること」。もっと言えば「帰る家があること」。
お気に入りのベッドや、僕がいつも料理をするキッチンや、ギシギシと歩くたびに音が鳴る古い床。幼いころの息子の写真とか、集めた古い書物とか、そうだ、30年くらい弾き続けているギターとか、どんなときも自分とともに生きてきたものたちが待つ家に帰れることの幸せといったらありません。奥様、そう思うことはありませんか?僕はいま独身で、その喜びを分かち合う伴侶がいませんが、息子とくまちゃんと愛すべきものたちに囲まれた自分の城があることの、なんて、幸せなことか……。1歳の息子さんと愛すべきご主人の寝顔を見てください。