2021年6月15日 06:00
コロナ禍の飲食店にとって“おひとり様”が希望の光になる理由
になればなるほど「こんな所に一人で行っていいんだろうか?」「一人で来ている自分は他のお客さんに変な目で見られるのではないだろうか?」という逡巡が生まれるのが普通でしょう。
しかし実際のところ、多くの店はおひとり様を歓迎しています。心から歓迎しています。少し極端で意地悪な言い方になりますが、おひとり様を歓迎しない店は料理そのものよりコミュニケーションの場を提供するという役割の方を重視している店。つまり価格に対して料理自体の価値がそれほどでもない店も少なくありません。
あくまで料理そのものが主役の店、つまりひとりでじっくりそれを味わうお客さんにも来て欲しいと思っている店が、もっとそのことを分かりやすくアピールしてくれればいいのに、と常々思います。そしてお客さんの側もお店のそんな気持ちを目敏く汲み取ることで、おいしいものを提供したいお店とそれを心ゆくまで楽しみたいお客さんの「幸福な出会い」が生まれるのです。数年前「おひとり様ブーム」みたいなことが静かなトレンドになった事がありました。
高級レストランとまではいかなくても流行りのおしゃれカフェで一人食事をするのはちっとも恥ずかしくない、むしろかっこいいこと、みたいな文脈だったように思います。