2021年6月22日 06:00
「京都の紅茶王」遺産争いの知られざる結末 婚外子の壮絶人生
、本来だったら2億円はもらえると弁護士の先生にも言われていました。しかし、実際はもっとはるかに少なく、手元には何も残りませんでした」
長期に渡る裁判には莫大な資金が必要だったという。
「(遺産の価値を確認するための)不動産、株式の算定でかなり手こずりました。膨大な事実確認にかかる費用だけでも2,000万円。弁護士も7名変えましたし、東京の弁護士にお願いしたので交通費や宿泊費、付け届けなど、とにかくいろんなものにお金がかかるので経費はトータルで5,000万円はかかりました。経費が出せなくなったらそこで負け。母が借金までして用立てました」
そうまでして裁判を続けた背景には真里さんの母の“女の意地”もあったという。
「父が亡くなった直後は、母は『あんたは認知されているのだから、向こうさんが(遺産のことを)言ってたときに判子を押しなさい』と言っていました。
普通に弁護士を通じて遺産が分配されるものだと思っていたわけですから。ところが送られてきたのは7万8,002円の内容証明です。
私は小さいときから母に『リプトンの名前は出さないように。お父さんはいないと言いなさい』と言われて育ちました。